アルミナ8面体シートの理想模式図
粘土鉱物の構造の一種である、アルミナ8面体シートについて3Dで紹介します。土壌学などのテキストの内容がわかりやすくなれば幸いです。
今回は、アルミナ8面体シートの理想模式図についてです。アルミナ8面体シートも粘土鉱物の構造単位の1つです。粘土鉱物の模式図で、このような図を見たことはないですか?これは2:1型粘土鉱物の模式図で、ケイ酸4面体シートとアルミナ8面体シートを積み重なったものです。今回は、アルミナ8面体シートの理想模式図について、わかりやすくお見せします。粘土鉱物のイメージがつきやすくなればと思います。
まず、アルミナ8面体シートの基本構造について紹介します。
基本構造は、6つの酸素がアルミニウムを取り囲んだ8面体となっています。
この基本構造が集まり、平面を作り出すのですが、どのようになるのでしょうか。
アルミナ8面体シートは、大学などの土壌学のテキストで、見たことある人もいるかと思います。
8面体シートの説明として、このような図が使われたりします。
8面体が、6角形をつくるように広がっています。
もう少しわかりやすくなるように、3Dでお見せします。
アルミナ8面体シートの理想模式図の一部を3Dで表現しました。白い球が上部の酸素、赤が底面酸素、紫がアルミニウムを表しています。分かりやすくするため、原子は小さく表現しています。
真上から見てみましょう。
酸素、アルミニウムは重ならずに配置しています。紫色のアルミニウムが、6角形をなすように配置しています。しばらく、いろいろと回転させてみます。
基本構造の8面体は、このようになっています。少しかたむいた8面体ですね。
最後に、理想の酸素原子に近づけた大きさで表現します。このようにみてしまうと、基本構造が8面体なのかよくわからないですね。
参考になる部分はありましたか。今回はアルミナ8面体シートの理想模式図について説明しました。次回は、ケイ酸4面体シートと重ねて、2:1型の粘土鉱物の理想構造を3Dで紹介しようと思っています。 土壌や土づくりが面白いなと思った方は、気軽に高評価・チャンネル登録お願いします。
☆補足情報☆
3DモデリングソフトはMetasequoia4を利用しています。
(参考書籍)
土壌サイエンス入門 第2版、木村眞人 南條正巳、2018、文栄堂出版
粘土ハンドブック第三版 日本粘土学会編、2009、技報道出版