3Dで紹介!2:1型粘土鉱物の理想模式図
粘土鉱物の一種である、2:1型の粘土鉱物について3Dで紹介します。土壌学などのテキストの内容がわかりやすくなれば幸いです。
今回は、2:1型の粘土鉱物の模式図についてです。2:1型の粘土鉱物は2つのケイ酸4面体シートが、アルミナ8面体シートを挟んだ形態となっています。2:1型の粘土鉱物の模式図で、このような図を見たことないですか?今回も、理想模式図を3Dで紹介します。粘土鉱物のイメージがつきやすくなればと思います。
まず、2:1型粘土鉱物のもとになっているケイ酸4面体シートとアルミナ8面体シートの基本構造について紹介します。
ケイ酸4面体シートは、1つのケイ素に4つの酸素が取り囲んだものが基本となっています。
アルミナ8面体シート、1つのアルミニウムに6つの酸素が取り囲んだものが基本となっています。
それぞれの基本構造が6角形が広がるように平面をつくっています。
それぞれの6角形の大きさがほぼ等しいことにより、層状の粘土鉱物ができあがっています。
それでは、3Dでお見せします。
まず、それぞれの原資について説明します。
一番上と、一番下のピンク色の球がケイ酸4面体シートの酸素です。内側にある赤い球も酸素で、ケイ酸4面体シートとアルミナ8面体シートをつないでいる酸素です。
ピンク色の球の内側のグレーの球が、ケイ素、層の中心に位置する紫色の球がアルミニウムです。
ここからは見えづらいですが、青色の球もあります。水素を表しています。
分かりやすいように、理想の原資の大きさよりも小さく表示しています。
まず、ケイ酸4面体シートだけを表示します。
4面体の頂点は、層の内側に向かっています。上部から見ると、ケイ酸4面体シートの6角形の穴が見えます。この穴は、六印環と呼ばれます。
次に、アルミナ8面体シートだけを表示します。
ところどころに青色の水素が見えますね。アルミナ8面体シートの酸素は、全部がケイ酸4面体シートのケイ素とつながっているわけではありません。つながっていない酸素は、水素と結合し水酸基となっていますケイ酸4面体シートの6印環の中心に対応する位置では、酸素ではなく水酸基になっています。
最後にすべてを表示します。しばらく回転させます。
2:1型の粘土鉱物には、イライト、バーミキュライト、スメクタイトといった種類があります。
参考になる部分はありましたか。今回は、2:1型の粘土鉱物の模式図について紹介しました。実際はケイ素がアルミニウムに、アルミニウムがマグネシウムに部分的に置き換わっています。 土壌や土づくりが面白いなと思った方は、気軽に高評価・チャンネル登録お願いします。
☆補足情報☆
アルミナ8面体は2-八面体型で説明しています。
3DモデリングソフトはMetasequoia4を利用しています。
(参考書籍)
土壌サイエンス入門 第2版、木村眞人 南條正巳、2018、文栄堂出版
粘土ハンドブック第三版 日本粘土学会編、2009、技報道出版